コンテンツへスキップ

QualiArtsengineer blog

QualiArtsの2023年の技術組織を振り返る

QualiArtsの2023年の技術組織を振り返る

4 min read

はじめに

株式会社QualiArts 技術担当役員の相原です。

本記事は QualiArts Advent Calendar 2023、最終日、25日目の記事になります。

本記事ではQualiArts技術組織のこの一年間を振り返ります。

前期までのテーマ「骨太」の振り返り

2021年10月期から「骨太」をテーマに技術組織の強化を実施してきました。

当時の組織課題に以下の3点がありました。

  1. 次世代の技術ボード候補が増やせていない
  2. 新規立ち上げのリーダー候補が増やせていない
  3. 属人化している役割がある

これらの課題の背景に関しては、昨年の「QualiArtsの2022年の技術組織を振り返る」で紹介しています。 今回はこの2年でどう変化したかを振り返りたいと思います。

1. 次世代の技術ボード候補が増やせていない

この課題に対しては、昨年の記事で紹介した通り、技術ボード「TEC-ACE」の下に各セクションごとの分科会を設立しました。 今年は各メンバーが主体的に組織に対する意見をしたり、TEC-ACEや分科会のメンバーを固定化せず一部入れ替えたりと、技術戦略を考えていくメンバーがより増えてきているなと実感しています。 引き続き分科会戦略を継続していきつつも、骨太は達成できたと感じています。

2. 新規立ち上げのリーダー候補が増やせていない

この課題に対しても、昨年の記事で紹介した通り、新たに必要になった役割を明確化し、その役割を担う人を増やすことを目標にしました。 ベテランリーダー経験者をサポートにつけ、リーダーや細分化した役割を次の世代に引き継ぎました。 まだまだ育成は必要ですが、リーダー候補は着実に増えており、この課題が出てきた頃よりも組織体制の幅が広がりました。

3. 属人化している役割がある

上述の役割の細分化・明確化による次世代への引き継ぎでも一定の属人化は解消されているのですが、さらに広く技術の伝播が起こるように主に以下の取り組みを行いました。

GROWS

GROWS(Game Roadmap Writing for Server)は新規プロジェクト開発ドキュメント化プロジェクトという名目で始まり、新規プロジェクト開発のノウハウの蓄積や、新規立ち上げからリリースまでの設計・開発フローの可視化をし、誰でも見ればイメージが付く状態を目指すものです。 30を超えるカテゴリに分類されたQualiArtsのノウハウ集の初版を最初の半年で作り上げ、現在も追加執筆をしています。

初版ができたタイミングで次のステップに移行しており、「GROWS UP」というプロジェクトでGROWSの内容をサーバーメンバー全員で事前に読み合わせて議論する場を設けました。 毎週実施し、1年で全ての項目を読み終えました。今後は新卒向けのカリキュラムとしてGROWS UPを継続しています。

Unipedia

UnipediaはUnityの基盤機能を知ることが出来る仕組みづくりです。 QualiArtsでは共通基盤ライブラリとしてquaunityがあるのですが、その中のほぼ全員が利用する機会があるUI基盤を、若手エンジニア中心にドキュメント化を進めてくれました。(UI基盤に関しては過去の「UnityでUI開発を効率化するための工夫」で紹介しています。)

こちらも現在は完成しており、新卒のオンボーディング等で早速活用されています!

「骨太」から次のステップへ

10月からのテーマは「ENGINE」になりました。骨太で土台の強化・次世代リーダー候補の増加ができたので、次は技術力や開発力を伸ばすフェーズに移行しました。 この伸ばす動きは骨太を掲げたときから想定していて、太くするフェーズと伸ばすフェーズを交互にサイクルしながら組織を大きくしていこうと考えています。

AIへの取り組み

ENGINEでは開発力を伸ばすために、AIへの取り組みをさらに強化していくことにしました。

これまでにも「自動テスト」や「シナリオ制作支援」などのAIを活用した取り組みを紹介してきましたが、現在も次なるAI技術を活用したツール制作への投資を続けている最中です。

また、ChatGPTやGitHub Copilotを積極的に利用していき、今後のAIによる開発環境の変化に順応していくべく取り組んでいます。 ChatGPTを利用したバックオフィスへの問い合わせチャットボット「わとそん」を作成したり、GitHub Copilotの活用に関する座談会を開催したりしています。

最後に

この1年間は前年に続き、骨太をテーマに技術組織の強化を行ってきました。 次世代リーダーの育成はまだまだ続けていく必要はありますが、次のステップへの準備は整ったと感じています。

来期はAIへの取り組みの強化や新しい技術へのチャレンジも増やしていき、技術力・開発力を伸ばしていきます。

来年のアドベントカレンダーもお楽しみに!