コンテンツへスキップ

QualiArtsengineer blog

CEDEC 2024に登壇しました

CEDEC 2024に登壇しました

4 min read

2024年8月21日から8月23日にかけて開催されたカンファレンス「CEDEC 2024」において、弊社から7名が登壇いたしました。

CEDECとは

コンピュータエンターテインメント開発者を対象とした、ゲームに関する技術や知識を共有する国内最大級のカンファレンスです。 毎年3日間にわたって開催し、エンジニアリング、プロダクション、ビジュアルアーツ、ビジネス&プロデュース、サウンド、ゲームデザイン、アカデミック・基盤技術の7分野で約200ものセッションが行われます。

CEDEC 2024

『学園アイドルマスター』における適応的ゲームAIとグレーボックス最適化を用いたバランス調整支援システムの実現

『学園アイドルマスター』では、強化学習によるカードゲームAIとデッキ探索を用いたバランス調整支援システムを開発し、実際のプロダクト運用において新規実装カードのバランス調整に活用しています。プロダクトの管理ツールからプランナーの操作だけでマスターデータ更新後のAI学習・デッキ探索・実行結果の出力まで一貫して実行可能なシステムを実現しました。

本システムの開発において、カード・デッキの膨大な組合せ数により長時間の学習・探索が避けられない一方で、実運用上、カードの強さを迅速に確認することは極めて重要でした。本取り組みでは、大規模な事前学習とマスターデータ更新時の転移学習により、動的に最新のマスターデータに適応するゲームプレイヤーAIを開発しました。加えて、カードやデッキに関する知識を活用したグレーボックス最適化による効率的なデッキ探索手法を開発しました。

本セッションでは、開発したバランス調整支援システムと、それを用いたバランス調整のワークフローについてご紹介します。また、本システムを実現する上で重要なカードゲームAIの学習及びデッキ探索について技術的な詳細を中心に解説します。

「学園アイドルマスター」におけるモバイルの性能を限界まで引き出すレンダリングパイプライン

学園アイドルマスターでは、Unity2022.3のUniversalRenderPipelineを用いてDeferredRenderingとForward+を組み合わせたモバイル向けのレンダリングパイプラインを作成しました。 GBufferを利用し、レイヤーによって適用対象を制御できるデカールシステム、ScreenSpaceReflectionやPlanarReflectionといった反射のクオリティを上げる機能などを盛り込みました。

これらの機能はそのままモバイル端末上で実行すると高負荷となってしまうため、ハイエンド端末以外では動作させることが難しくなります。 開発の中で実際に発生した問題と、それを解決するために行った工夫について紹介します。

UnityのTimelineを活用したライブ制作のこだわり~「学園アイドルマスター」制作事例~

学園アイドルマスターでは、UnityのTimelineを活用しライブを制作しています。 本セッションでは以下の内容をお話しします。

  • 学園アイドルマスターのライブにおける絵作りの方針
  • モーションキャプチャーを使った臨場感のある演出の実現方法
  • UnityのTimelineを使ったライブ制作、ペンライトや舞台装置制御の具体例

学園アイドルマスターを楽しんでいただいている方はもちろん、Unityを使ったライブ演出やTimelineの活用方法に興味がある方にも参考にしていただける内容となっております。

神は細部に宿る!「学園アイドルマスター」のこだわり抜いた3Dキャラクター・背景制作

本講演ではモバイルゲーム「学園アイドルマスター」における、キャラクター・背景の3D制作事例を紹介します。 「ソロライブ」での魅力的な画作りに重点を置いた本作における、 これまでのモバイル水準を超えるリッチなルック、 細部まで作りこまれ、生き生きとしたキャラクターモデルの表現、造形のこだわり、 リアルライブのような臨場感をもたらすライブステージ、これらを実現するための工夫や、 そこで使用される機能・シェーダー・ライティングなどの具体的な仕様について解説します。

UnityのHumanoidと共存するキャラクタジョイント制御と制作ワークフロー

Unityには「Humanoid」と呼ばれる人型キャラクタを動かすための機能が備わっており、リターゲットやIKなど、キャラクタを汎用的に扱うシステムが整っています。 しかし補助骨や揺れ骨など独自のジョイント制御を導入する際にHumanoid特有の挙動と相性が悪く、思い通りの実現ができずパフォーマンス的にも最適でない選択を取らざるを得ない場合があります。 そこで本セッションでは、Humanoidのメリットを活かしながら表現力やパフォーマンスを損なわないジョイント制御手法を説明します。 加えて補助骨を中心としてMayaとUnity間のワークフローについても紹介します。