QualiArtsの2021年の技術組織を振り返る

はじめに
株式会社QualiArts 技術担当役員の山田 元基です。
本記事は QualiArts Advent Calendar 2021、最終日、25日目の記事になります。
今年はコロナの影響で激動の一年でしたが、リモートと出社のバランスやコミュニケーションの工夫について試行錯誤しながら、新規ゲームのリリース、既存プロダクトの運営、技術組織としての取り組みなどを行ってきました。 本記事ではQualiArtsのこの一年間を振り返ります。
IDOLY PRIDEの配信開始
数年かけて開発を行なっていたIDOLY PRIDEのゲームを皆様にお届けする事ができました。 本作では、アイドルマネジメントRPGという新しいジャンルに挑戦しています。
配信開始から半年が経過致しました。 応援して頂いているファンの皆様ありがとうございます!
IDOLY PRIDEの技術チャレンジ
IDOLY PRIDEでは技術チャレンジによって新しい価値を提供できると考え、積極的に技術チャレンジを行いました。
具体的な内容につきましては記事を公開していますので是非ご覧下さい。
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バックエンドの開発言語は弊社初のGoを採用
- エンジニア懇親会でGoにチャレンジしたい声が上がったことをきっかけに採用に至りました
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通信基盤やマスタデータ配信基盤などの基盤開発
- 開発効率化のためにこれまでの経験を活かした基盤開発に着手しました
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Google Cloud Spanner / gRPCの採用
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課金決済基盤のQuaPayの開発
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描画技術の最適化
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3Dキャラクターの魅力的な表現方法
技術戦略TechNext会議
サイバーエージェントのゲーム事業部では、定期的に各社の技術戦略を決めるTechNext会議という取り組みを行っています。 自社の技術戦略について改めて向き合うのはもちろん、他社の技術戦略を知り、お互いに高め合う機会になっています。
前期のテーマは「開発力鬼強化」
運用プロダクトとIDOLY PRIDEの開発を振り返り、課題の洗い出しを行いました。 この前の期も開発力の強化をテーマに掲げていましたが、開発フローや開発基盤、クライアントの3Dやアニメーションといった各技術領域などについて、まだまだ強化すべき点が挙がったため、「開発力鬼強化」をテーマとしました。
今期のテーマは「骨太」
開発力をテーマに各領域の技術力強化を行う事ができました。 改めて振り返りを行い、組織の強化のために現在の課題を洗い出すと、3つの課題が出てきました。
3つの組織課題
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次世代の技術ボード候補が増やせていない
- これまで技術ボード主導による技術戦略の策定を行なっていたため、次世代候補を含めた議論が行えていない
- 理想として各技術領域の課題解決はそれぞれの領域で解決していきたい
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新規立ち上げのリーダー候補が増やせていない
- 新規ゲーム開発のサイクルが長くなった事で次世代のリーダー経験が積めていない
- 大規模化に伴い、リーダー抜擢のハードルが上がっている
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属人化している役割がある
- 特に技術チャレンジをしている領域でノウハウが一部に偏りやすい
- 複数名で開発を行えていない役割がある
今期はこの3点を解消するため、「骨太」をテーマに組織力を強化していきます。
骨太で解決を目指す
- 次世代の技術ボード候補が増やせていない
- セクションごと分科会をつくり各セクションの課題を解決していく体制作り
- 現在の技術ボードはセクション連携に注力
- 新規立ち上げのリーダー候補が増やせていない
- 脆い部分を補強し、トップの属人化をなくす
- 次世代のリーダー候補を増やす
- 属人化している役割がある
- 特に専門性の高い部分に関して、業務分担を推奨する
まとめ
今年は数年にわたり開発を行なっていたIDOLY PRIDEを無事にお届けする事が出来ました。
とても嬉しかったのが技術チャレンジを存分に行なっているにも関わらず、これまで開発してきたどのゲームよりも安定したリリースをする事が出来た事です。
システム障害を出さないようにするのは当たり前ではありますが、開発力が高まっていることを再確認できたように思います。
引き続きQualiArtsは「ずっとおもしろいセカイをつくる」ために日々奮闘していきます。
来年のアドベントカレンダーもお楽しみに!